やっとみつけた「お客様にどう貢献すればいいのか?」
経営コンサルティングの仕事を本格的に始めて17年になります。長いキャリアの中で、何度も営業テクニックを追い求めましたが、本当に「お客様にどう貢献すればいいのか」に腹落ちしたのは比較的近年のことです。
多くの営業が「外側の技術」に頼る中、私が実践し結果を出してきたのは、自身の「世界観」と「在り方」を変える本質貢献営業です。木村孝司先生のセミナーで学んだ核心、「魅力はマネジメントできる」は、この転換を可能にしました。
17年目の転機:「自分の活躍」への不安を捨てる
多くのコンサルタントがそうであるように、かつての私は、「目立つ活躍」を重視していました。経営理論や成功事例を熱く語り、お客様の成功を自分の手柄のように誇る。私自身がそうだったからわかりますが、その奥底には、自分の存在意義に対する漠とした不安があったのです。
この不安が、私のマイナスの対人影響力でした。いくら言葉で未来を語っても、お客様の潜在意識には私の「自分中心」「契約してくれるなら誰でもいい」という内面が伝わっていたのではないかと思います。
なぜ「だれでもいい」から抜け出せたか
自分自身の過去を深く見つめ直すプロセスを経て、転機が訪れました。
私は、かつて苦しんでいた過去の自分のような人、つまり、「自分以外の誰かの価値観にとらわれ、自分自身の人生を生きている実感が持てない経営者」の助けになりたい、と心から思うようになりました。
「助けたい人」が明確になった瞬間、「契約してくれる人」は「運命的なお客様」へと変わったのです。
世界観の転換:「教える」から「引き出す」へ
この内的イメージの転換は、私のお客様への「世界観」を根底から変えました。
かつての私(不安ベース) | 現在の私(情熱ベース) |
「お客様が持っていない、知らないので、教えてやらなければいけない」 | 「お客様はもともと隠れた強みと隠れたチャンスを持っているものだ」 |
私は、お客様がもともと持っているものを引き出し、具体的行動に結びつけ、その行動が洗練されていく過程に貢献することにフォーカスするようになりました。
この「引き出す」という世界観こそが最も大事だと経験上感じています。もとより隠れたものを引き出す技術も必要ですが、まずはこの世界観がなければ、お客様との向き合い方は変えられません。
「一点集中」が社長の心と会社を変える
助けたい人が明らかになったら、そういう人に出会うことを最優先できるのです。
選択と集中:大切なことに気づくと、結果的にさほど重要でないことは自然と手放せるようになりました。選択と集中のカギは、高度な戦略ではなく、じつは自分の心の中にありました。
一点集中と成果:エネルギーが分散せず一点集中した結果、お客様の「本質貢献」にフォーカスできるようになりました。行動を重ねるうちに、お客様の本当の悩みや気がかりなことが以前より深くわかるようになり、コンサルティングの質とお客様との関係性の双方に好影響を与えています。
結び:あなたの在り方こそが最強の営業力
社長の不安を感知し、あなたの非言語のプレゼンテーションで「未来への希望」を伝える。
お客様がもともと持つものを引き出し、具体的行動に結びつけ、お客様が自信を取り戻す姿を間近で見る。これこそが、お客様の心と未来を動かす、本質貢献営業だと私は信じます。